不登校相談会、参加してきました

北海道フリースクール等ネットワーク主催・第二回不登校相談会&シンポジウムに参加してきました。

前半は不登校の親の会「石狩かめの会」のお二方によるシンポジウム。残念ながら、わたくし藤井が会場に到着するのが遅くなったため、最後の方しか聞けず。個人的にお二方と面識があるので、どんな感じの話をされたか、なんとなく想像がつかなくもないですが、当事者の親御さんの話は同じく当事者の親御さんにとって相応の説得力を持つものではあったのではないでしょうか。

※北海道フリースクール等ネットワーク ホームページ : http://npofsnet.sakura.ne.jp/

※石狩かめの会ホームページ : http://d.hatena.ne.jp/isikarikamenokai/

後半は6つのグループに分かれての相談会。フリースクールスタッフ&親の会メンバーと相談者という組み合わせ。我々フリースクール検討委員会は本格的な相談業務をやっているわけではないので(名前通りまだ基本検討がメインなので)、自分は申し訳ないことにどっち付かずの立ち位置での参加。本業である若者就労支援に関連付けて話をしましたが、お役に立てたかどうか・・・。ただ、「相談」という形で親御さんと接する、あるいは接している人のそばで直に話を聞くことで得られるものは、とても大きかったです。苫小牧での今後の取り組みにフィードバックできるものは多かった。

自分の中では札幌は不登校支援の先進的な場所という勝手な思い込みがあったのですが、今日参加された親御さんの中には「学校以外の学びの場」や「不登校支援」について今日初めて知ったという方がそこそこいたのが印象的でした。やはり、知られてないんですよね。相談会のことを「たまたま」知ってやってきたという方もいて、伝わるべき情報が、なかなか伝わらない実情があるんだなと。札幌でこうでは苫小牧はさらに難しいのか、とも思ったのですが、人口の割合的に都市部の方がかえって情報が伝わらないのかとも思ったり。はたして、どっちなのか・・・。情報が少ないことによる不安が大きかったという親御さんもいて、本当に情報をどう伝えるかというのが大事なんだということを再認識。

「昼夜逆転」、「ゲームにはまって止められない」ことに不安を抱える声も聞かれました。他のグループでも同じ話が聞こえてましたっけ。どういう過程でそこに至ったかは人それぞれなんだとは思います。6月にやった苫小牧のイベントでは元当事者から「昼夜逆転は一周していつか元に戻る」という話が出ていたし、ゲームについても飽きてくるタイミングがあるんですよね。そこで少しでも「他にやりたい事」という関心が生まれれば、それに合わせて時間を調整して夜に寝るようになるかもしれないし、ゲームの時間を少し控えようとするかもしれない。そして「やりたい事」というのは不安が薄らいだ状態からじゃないと生まれにくい。親御さんが焦ってしまう気持ちは分かる一方で、あせらずに子どもが抱える不安を薄めていくところから始めていくしかないんじゃないか。相談の場ではここまで突っこんで話せなかったのですが、昼夜逆転やゲームを止められないということに関して別な視点を持ってみてはどうかという提案はしてみました。

一人の親御さんが「今日ここに来たことで少しホッとした」と最後に話されていたので、やはりこういう同じ境遇の当事者や第三者と話をする場には一定の効果はあるんだなと。子ども本人にしても親御さんにしても、「少しホッとした」という状況を継続して繰り返していくところから始めていくしかないんじゃないかなと思います。そして「少しホッとすることを繰り返す」には、今回のように家庭と学校以外の場所が必要。それは苫小牧でも同じ。(藤井)

最後に、ちょこっとだけ聞いた前半のシンポジウムから、かめの会の皆さんが話された内容をメモ書きで。これが正解ということではなく、あくまでひとつの参考として読んでいただければ。

・ 助けてくれそうな場所を外部に何ヶ所か持つ

・ 学校に行かなくても何とかなる、心配してもきりがない、子どもが大丈夫という確信を持つ

・ 反省はするけど、後悔はしない

・ 大丈夫になるではなく、大丈夫にする

・学校以外の居場所は探さないと分からない、学校は教えてくれない

・ 学校に行かなくなると、他の子どもと比較しなくて済むようになる

・ 当初は子どもと一緒に勉強したが、途中からやめるようにした

・ 学校のにおいのするもの(感覚として)は不安を呼び起こすので、いったん遠ざけるようにした

・ 学校に行かないということは「嫌なことは嫌と言える子どもに育った」とも言えるのでは

15年度第2回不登校相談会チラシ0001